【潰瘍性大腸炎治療薬】生物学的製剤についてまとめてみた②

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生物学的製剤一覧 生物学的製剤
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前回潰瘍性大腸炎の生物学的製剤について一覧にした記事を投稿しましたが、今回はそれぞれの抗体範囲・副作用範囲について、記載できればと思います。

前回以下の通り、生物学的製剤一覧(一部)を表にして記載しました。

生物学的製剤一覧

上記の抗体範囲欄が生物学的製剤によって異なる為、その副作用範囲も大きく異なります。
抗体の範囲欄に記載してあることからわかるように、エンタイビオのみが大腸小腸の限局した副作用範囲となっており、それ以外は全身が副作用対象範囲となっています。

主治医の先生に聞いたところ、エンタイビオの対象抗体であるα4β7インテグリンは大腸小腸だけにある為、抗体対象が狭く、副作用範囲が限局されるとの事。対して、他のTNFαやインターロイキンについては全身に影響(全身にある)する為、感染症等の副作用が広範囲になってしまうとの事でした。
それぞれの抗体範囲を図にしたものが以下のとなります。

↑抗TNFα及びインターロイキンの薬剤が作用する部位

↑抗α4β7インテグリンの薬剤が作用する部位

両者を比較すると薬剤の作用範囲の差が副作用出現の差にも現れているのだと思います。

ただ、抗体製剤であることに変わりは無い為、たとえエンタイビオであっても副作用には注意が必要です。

また、たまたま私はエンタイビオ(抗α4β7インテグリン)で幸いにも寛解が続いていますが、効かなくなってきた時は他の抗TNFαやインターロイキン製剤に変更する可能性もあり、少しでもエンタイビオの効果が続く事を祈っています。

最後に確かにエンタイビオのみが他の生物学的製剤に比べ、薬物作用範囲が狭い状況ですが、各個々人によって、薬剤の効果は他の記事にも記載していますが、本当に異なります。
自分に合った薬剤は先生の知見や経験から、進められますが、患者側でもそれぞれの作用機序を知識として先生と意見交換を進めながら、薬剤の選択が出来るとより寛解導入に近づけると思い、本記事を投稿しました。

潰瘍性大腸炎の中等症(ステロイド依存型等)以上の皆様の、早期寛解導入を改めて、お祈りしております。

※2024年12月現在

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